おばあさんを亡くし、一人ぽっちになってしまったおじいさん。
ただ椅子に座って暮らすだけの日々から脱出させてくれたのは、亡くなったおばあさんが作っていたおだんごスープでした。
おばあさんが歌いながら作っていたおだんごスープ、歌を思い出しながら一生懸命作ります。
なかなかいっぺんには思い出せないけど、何日もかけておばあさんのスープへ近づいていくのです。
そしてその香りにつられたお客さんたちも、何日もかけて増えていきました。
最初は一人ぽっちだったおじいさんがいつの間にかたくさんのお客さんに囲まれているようすが、なんとも温かく、心を和ませてくれます。スープの良い香りも、絵本から漂ってきそう。
味わい深い挿絵とストーリー、優しい気持ちになりたいときに手にとってほしい一冊です。