鮮やかな色遣いの表紙を見て外国の絵本のような印象を受けました。
「くっついた」や「わたしの」などの作品から続いて、三浦太郎さんの娘さんが あかちゃんから 少女になったんだなぁ〜… なんて自分の娘と重ね合わせました。
主人公のメルシーちゃんがおかあさんにあげようと沢山のお花を摘んでいます。ところが、途中で出会う動物たちに少しずつお裾分けするうちに、おかあさんのお花がなくなってしまいました。
最後の花をあげてしまった悲しそうな表情のメルシーちゃんが痛々しくて印象的です。でも、おかあさんの あなたがおかあさんのおはななのよ…の言葉にぱっと輝く笑顔が戻るのでした。
繰り返される 動物たちとのやりとりも 子どもの心をとらえるようです。
娘はおはながなくなって悲しそうなメルシーちゃんに、「またつんでくればいいよ」と話しかけていました。
美しい色彩の画面いっぱいから伝わってくるやさしさが子どもの心に響いてくるようです。