絵本とクリスマスはとても相性がいい。
雪の白、サンタクロースの赤い服、緑のクリスマスツリー。黄色の星、クリスマスは多彩な色を持っているから、絵本になりやすいということもあるのだろう。
それに子どもの夢とサンタクロースの持ってくる贈り物とつながっているというのも、いい。
毎日がクリスマスだったら、どんなにいいだろう。
クリスマスだからこそ、贈り物に絵本というのも似合っているではないか。
だから、とても繊細なタッチの絵を描く黒井健さんの絵本には「ギフト版」とついている。ラッピングがとても似合う絵本だ。
子ども向けではなく、彼女にさしだすのもいいだろう。どういう反応をしめすか見たいものだ。
この絵本の表紙のサンタさんは自分で赤い服のボタン付けをしている。
この絵本は12月24日のクリスマスイブの日にサンタさんがどんな一日を過ごすのかが描かれている。
まずサンタさんは、もっともこの絵本では「サンタクロース」という言葉は一度も出てこないのだけど、朝昇ってきた朝日にお祈りする。そのあと、朝食のしたく。ベーコンを焼いたり、スープを煮たり。
この日の目玉焼きは二つ。大切な日なんですから。
そうそう、相棒のトナカイたちにもえさをあげないと。
朝の一仕事が終わったら、暖炉の前を本を開きます。でも、ついうとうと。
そうして、今度はランチ。
「スモークチキンと自家製のイチゴジャム」でサンドイッチをこしらえます。
半分は夜のお弁当。
サンタさんは夜通し働きづめですから、おなかもすくのでしょう。
そうしている間に、「一年に一度の夜」がやってくる。
3月3日だって、5月5日だって、「一年に一度」の日ですが、12月24日はサンタさんにとってとっても大切な「一年に一度の夜」なのです。
きっとそれは一生にたった一度の夜なのかもしれない。
「どうしてこの絵本を私に?」って聞かれたら、こう答えませんか。
「一年に一度の夜だから、君と一緒に読みたかったんだ」なんて。
どういう反応をしめすか見たいものだ。