最近、YAと呼ばれるようなものを夫婦で読んでいます。
『ヘブンショップ』は10歳でした。
そして、この作品の少年は9歳。息子がちょうど9歳なので、
夫からは「このぐらいの年齢が主人公の本を意識的に借りている?」と聞かれましたが、偶然です。
イタリアに住むユダヤ人の少年ドムは、アメリカへたった一人で渡ります。
途中何度も出てくるのが「生きのびなさい」という母の言葉です。
『マルカの長い旅』ではポーランドに住むユダヤ人の少女が一人ぼっちになりますが、やはり生きのびていこうとしました。
どうしてこの子たちはこんなに強くたくましいのか?と、自分の息子と比べて思いました。
まず宗教があること、また祖母や母から生きのびるための生きた言葉を贈り物としてもらっていること、支えてくれる大人との出会い。
自分を愛してくれる大人が、心をこめた贈ってくたれ言葉って、迷った時困った時の道しるべになります。
日本のものだと『きもの』(幸田文)に祖母から主人公のるつ子は、処世を学ぶ場面が何度も出てきます。
<子どもは自分の心の一部><母親がいれば、子どもは泣かない>というように、ドムに贈られた言葉は<>で出てきます。
読後はとてもさわやかな印象が残りました。
それで、どうしても同年齢の息子と比べてしまいました。息子を含めて日本の子どもたちは、どうかな?と。
それで、私の負けず嫌いの一面が頭をもたげてきました。
日本人だって、捨てたものではないということが子どもたちが思ってく
れるような大人になりたいと、そう思った今日からがんばります。
書き忘れました。
息子の10歳の誕生日プレゼントに贈りたいです。