生意気そうな男の子の表情。でも、えほんに出てくるオオカミがこわいというところが、なんともかわいい。
この本には、笑えるところがたくさん。本の中からオオカミが出てきたときに、男の子はこわがるのではなくて、だます方法を考えたこと。また、出てきた二匹のオオカミのうち、小さいほうのオオカミがまだこわさのオーラを出し切れていないこと。読みながらフフフとほくそえんでしまいます。
また、オオカミだけではなく、童話に出てくる登場人物が本から飛び出してくるのにも、あっけにとられました。赤ずきんちゃんやねむりひめ、シンデレラ、ヘンデルとグレーテル…いろんなお話を知っているほうが楽しめる本ですね。
この男の子のような、「夜になると、本のなかから、登場人物や動物が本当にあらわれるかも!」なんて発想、大人になるとできなくなるんで、本当にうらやましい限りです。
ときに文章が並行に並んでなかったり、登場人物の洋服が生地の貼り付けだったりと、あいかわらず、ローレン・チャイルドの遊びごころがもりだくさんの本でした。