佐藤さとるさんの「コロボックル物語・シリーズ」は、子どもの頃の私の心バイブルのような存在でした。
本当に小さなころ、“せいたかさん”のように不思議なものを信じる気持ちで草むらとか物影を見据えていたら、自分もいつか「コロボックル」と友達になれるんじゃないかと、塀のすき間とか、草むらを覗いていました。(出てたのはコオロギとか、カエルとかマルムシばかりでしたけど)
さて、本書は、2009年の秋に「コロボックル物語50周年記念」として、旧作を加筆・訂正したリメイク版の「ふしぎな目をした男の子」&「小さな国のつづきの話」を、
昔から「コロボックル物語・シリーズ」に挿絵を描いてくれている村上勉さんが、新たな挿絵をつけてくれた作品です。
作者の佐藤さとるさんは、後書きでこの作品を村上勉さんの絵童話と呼んでもいい。とおっしゃっています。
読み終わってから、気になってつむじじいさんの出てくる「ふしぎな目をした男の子」と、
へんな子の正子が登場する「小さなの国のつづきの話」を読み返してしまいました。
私の影響で、コロボックルシリーズに魅入られた上の子も、宿題そっちのけで早速、読みふけっていました。
改めて読み返してみると、
確かに前作とは説明文がちょっと違った表現を使っていたり、
目線やセリフが違っていたりしているので、
「もうひとつのコロボックル物語版」とは、微妙に違う印象の話でした。
今の小学生は「コロボックル物語・シリーズ」を知らない子の方が多いかもしれませんね。
ぜひ、この「もうひとつ」の方を読んでください。
それでコロボックル達の魅力に引き込まれたら、
前作の「コロボックル物語・シリーズを読んでください。
日本が世界に誇れるコロボックル・ファンタジーです。