幼い頃、私の母は3月3日はもちろん七夕には笹飾りを、お月見にはお団子などのお供え物とススキをきちんと用意していました。
冬至にはかぼちゃが食卓に並んだし、お正月のおせち料理も全て手作り。
日本の四季の移ろいを私に伝えてくれていたんでしょうねぇ〜。
私は、七夕もお月見もいつも何もせず通り過ごして来ちゃいました。
“おつきみどろぼう”という行事が日本にあることをこの作品を読むまで知りませんでした。
地域によってスタイルは異なるようですが、楽しそうです。
ホント、日本のハロウィンですね。
中には、竿のような長い棒の先に釘や針金をつけて、子どもたち(月の使者と考えられているそうです)がお団子を盗む地域もあるとか、愉快です。
お月見団子をお供えし終わったおばあさんが、よその家のお団子盗みに行きます。
たぬきさんねずみさんくまさん、それぞれの家のお団子はみな特徴があります。
オオカミさんの家へくると、すすきだけが飾られて、・・・。
月明かりに照らされて、障子の向こうでお団子を盗みに来た友達の影を家の中からそっと覗くおおかみさんの嬉しそうな表情が素敵でした。
な〜るほど、盗まれれば盗まれるほど良いお団子なんですね。
息子に伝えるのに間に合いそうですから、来年はお団子を作ってお供えしてみようと思いました。