まったく嫌なやつがいたものです。こんな人、確かにいそうです。
知り合ったどんな相手の親切も仇で返すような、それどころか恐喝まがいのことをする対応にどんどん友達をなくしていきます。最後には本来は最大の敵であるはずのねずみ取りと交際しなければならなくなります。そのねずみ取りだって、はじめは彼をとじこめるつもりはなかったのに、親切にけちを付けたために、結局はツェねずみは自分を犠牲にしてしまうのでした。
おろかだな、醜いなとむなしくなる話ですが、でも本当にどこかにいそうで、ますます不快な気持ちになってしまいます。
『オツベルの象』と一緒に読むとさらに味わい深くなると思いました。