出だしがね。ちょっとばかり奇想天外なんです。
よくあるパターンではありますが、
主人公の女の子が、親友だと思っていた友達に好きな人を取られ(先に告白されて、その2人がカップルになっちゃった)、
で、つらくて辛くて自分の部屋で泣いているうちに寝てしまうの。
(ここからが、すごい!)
次に気がつくと「しゅっぽん!」という音がして、自分の姿は宙に浮かぶ生首になっている。という展開。
生首ですよ〜、生首!そして、彼女をその世界に呼んだ男が言うには、彼女は「魔法神(ジン)」だと。
私はここで、この話に引き込まれました。
少々突飛すぎる展開とも思えた主人公の「魔法神(ジン)」の姿が、この物語の世界で、だんだん、すごく自然に見えてきたのがすごかったです。
うちの子にこの本を紹介した時も、
「普通の女の子が失恋して泣き寝入って、次に気が付いたら魔法神(ジン)になっちゃって、アラビアンナイトの世界なんだよ〜」
といったら、飛びついてきました。
中高生くらいのお子さんにお薦めです。
そして、この本を読み終わって、まだ読んでいなかったら、純粋な「アラビアンナイト」のお話など読んでみてはいかがでしょうか?