野原に落ちていた赤い車に、チッチは一目ぼれをします。
誰のか分からないけど、ちょっとだけ。
そう自分に言い聞かせて、家に持ち帰ってしまいます。
おまけに、大事な友だちのトービーがその車を探していて、知らないかどうか聞かれるのですが、チッチは、知らないよ、と言ってしまうのです。
それからの心の苦しさ。
トービーへの申し訳なさ。
もう、体がちくちくしていたたまれないのです。
隠し続けることの苦しさや謝るまでの逡巡が、この絵本から伝わってきます。
そして実はトービーも……。
ハッピーエンドになって、ほっとしました。