先に同シリーズの「となりのせきの ますだくん」で、
1年生の、少し小憎らしい ますだくんの姿を見ていた。
小憎らしいばかりに「となりのせき…」では
ますだくんの姿は意地悪そうな「怪獣」の姿で描かれ、
最後に素直さと優しさを垣間見せた時だけ
人間の姿で描かれていた。(しかも後ろ姿)
この「ますだくんのランドセル」では、表紙に堂々と
可愛げのある ますだくんの全身像が描かれていて、中表紙では
「ぼくの なまえは ますだけんいち です。5さいです。
おねえちゃんが ひとりと、おにいちゃんが ふたりと、
いもうとが います。」と自己紹介が書かれている。
この絵本のますだくんは年中児。ランドセルに憧れています。
その気持ちを汲んだ お姉ちゃんがランドセルを背負わしてくれ、
赤いランドセルを気に入った弟に、自分が小学校を卒業する時に
ランドセルをあげると約束し、1年半後、本当にくれたのでした。
入学式の日、青いランドセルを嫌がって泣いている女の子を見つけ、
同じクラスだと分かると教室まで連れて行ってあげるのでした。
「となりのせきの…」とは全く違って優しい…。
ちなみに、教室まで連れて行ってあげたのは、みほちゃん!
となりの席でした。
ますだくんが みほちゃんに、自分もお姉ちゃんに言ってもらったように
「おれが中学生になったらランドセルあげるから友達になろう」
という件があるのですが、ますだくんが中学生になる時には
同時に みほちゃんも中学生になるわけで…クスッと笑えてしまいました!
いもうとのえりこちゃんの面倒をよくみているだけあって
面倒見のいい、ますだくん。なんだか素直に可愛く思えました。
あれれれ…。後付けの上に小さなイラストが…と思ったら、
怪獣姿のますだくん。入学と同時に小憎らしくなりつつあるということ?