だぶだぶのオーバーをきたような、ふとっちょねこ、どらせんせいと、のびのびえんの子どもたちとせんせいとの交流を描いたものです。
このシリーズを何作か読ませていただきましたが、本当に、細部にわたり、よく出来ているシリーズだと思います。
げらげらと笑わせたかと思うと、ハラハラさせてくれる。ほっとしてから、少ししんみりとさせて、そして最後にまた笑わせてくれる。
読み手としても、聞かせ場がたくさんあります。
また、このどらせんせいのキャラクター設定が、絶妙なのです。
主役…なわけではないと思うのですが、
この存在感の、まあ大きなことといったら、ありません。
呼ばれたら、返事は「ハイ」ではなく、「にゃおん」
ドレミファソラシドではなく、「どらねこそらきた」
おしっこはトイレでなくて、砂場だし、
お弁当は、お箸を使わず、口で食べる。
すべりだいは、上からではなく、下から。
子どもはこのへんでおおうけ。
にやにやしながら次の展開を待っています。
「いけない」とは分かっているけど、自分のかわりに、誰かがそれをおおっぴらにやってくれるのを見ているのは、結構楽しい…のかもしれません。
このお話の最大の面白さは、表題でもある「たべちゃいたーい」という言葉です。
ひよこを見て、「かわいい」という園児に、「かわいいではなく、食べちゃいたーい」というように!と指導?するどらせんせい。
さてさてこの言葉、お話の中で、どのように使われているか。
これが実に絶妙なのです!
ぜひたくさんの方に、お手にとって確かめていただきたいです。