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きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

岩波少年文庫 525 怪盗ルパン」 渡”邉恵’里’さんの声

岩波少年文庫 525 怪盗ルパン 作:モーリス・ルブラン
訳:榊原 晃三
出版社:岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!
税込価格:\836
発行日:2000年9月18日
ISBN:9784001145250
評価スコア 4
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  • 1983年刊行。原書は1907年、フランスにて発表。不幸な少年時代を送り、泥棒としてのし上がっていく男。初期の失敗談や一躍有名になった事件など、9話を収録。

    アニメでおなじみの「ルパン三世」。80年代生まれの私は、ルパンといえばまず3世。初代ルパンについては、図書館の難しそうな児童文学の棚でお名前を見かけたくらいで素通りしていた。
    三代目は漫画に映画にテレビに大活躍して、ルパン三世のテーマという音楽もあり、ジャズにもなって、学生の吹奏楽部の演奏でも聞かれるという普及ぶり。おそらく、日本だけの現象だと思うが、今や日本のアニメは世界中でみられているので、初代ルパン生誕地でも多少は三代目の活躍も知られているかもしれない。

    そんな風に3代目にはかなり思い入れがあったのだが、いよいよ中年になって、ようやく初代の活躍をしっかり読んでみようと思えるようになった。昔の児童文学はけっこう難解な印象が強かったが、最近、昭和に発行された児童文学の面白さに目覚め、いろいろ読んでいる。
    中でも推理物はとても面白い。その時代ならではの小道具を使い、当時の男女関係の様子、常識、社会情勢なども作品の重要な味わい、面白さ、トリックの仕組みになっている。
    それらがわかるようになるまで、読み手は年齢と経験を重ねなければならなかった。大人になってよかったと思うことの1つ。

    本書は、いきなり逮捕された後(どうするの?ルパン)、獄中でありえない事件を主催して脱獄。その後、いろいろな面白い事件を引き起こし、最後には好敵手:シャーロック・ホームズに出会う…という盛沢山の内容。豪華な展開。
    フランス対イギリス。作者の遊び心や粋な計らい、人情や皮肉などがいろいろと味わえて、読み応えのある話ばかり。

    これは少々、大人向けの物語だと思う。いろいろな味わいや面白さを受け入れられるかどうかは、読み手次第。

    投稿日:2021/11/17

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