私は長新太さんが一番好きな絵本作家です。絵本だけでなく、エッセーや個人出版の4コマ漫画やカット集まで幅を広げてしまい、長さんの作品も今では読んでないほうが少ないくらいになりました。
今はもう中学生になった長男が3-4歳くらいの頃だったでしょうか、絵本にあまり興味を示さなかった長男が「キャベツくん」だけは喜んで興味を示してくれました。新米ママだった私は、絵本に興味を持ってくれたのがうれしくて、何度も何度も読んであげました。
私にとって、「キャベツくん」は、子供と一緒に本を楽しむきっかけの一冊であり、私の絵本好き人生の始まりの一冊でもある大事な本です。
ストーリーはもう、皆さんご存知だと思いますが、まぶしいくらいの黄色い背景に、キャベツ君とブタヤマさんの何とも言えない味もあるやりとりが繰り広げられます。黄色い空に浮かぶのは、キャベツ君とブタヤマさんの会話の中で思い浮かべられる動物たちです。
主役たちではなく、空想の物のほうが大きく空に浮かぶという変わった本でもあります。
学校や幼稚園の読み聞かせでも何度も読んでいますが、子供たちはこの本を読むといつも笑いに包まれます。
この本から、長い読み聞かせ人生?も始まったかと思うと、楽しい本に出会えて良かったと、つくづく思うこの頃です。