月並みな言葉ですが、すごくいい話でした。
前に姉妹編の作品「ピンク」を読んでいたんですが、それよりずっと印象的。
ボローニャ国際児童図書展グラッフィック賞受章作品です。
何かの賞をとったから、お薦めなのではなく、ほんとにしみじみくる良さがあるから賞もとったんだ。と、いいたい。
春に生まれたアヤメの「ピンク」が、寒い冬の川で、春を待てずにウロウロしていると、イタチに襲われてしまう。その時大イワナのスノーじいさんはイタチに飛びかかり、ピンクを助けてくれる。ピンクはおかげで一命をとりとめ、春を迎えることが出来た。でも、スノーじいさんは・・・。
助けてくれたスノーじいさんの死にも気付かず、春を喜ぶ脳天きなピンク。そんなのあり〜?って、人間感情では思うけど、他の生物の感覚ではこういうものなのかな、って気もします。
自然界の厳しさや儚いなさが伝わってくる物語です。