小学2年生への読み聞かせ、ちょうど柿がスーパーに並ぶ秋を選んで読みました。9分半くらい。
絵のインパクトや美しい柿の色使いも手伝って、遠くからも見やすく、ちゃんとオチもあるストーリーで、読み聞かせには向いている絵本です。主役であるざぼんじいさんを低く太い声で、隣に引っ越してくるまあばあさんを高く優しい声で、と読みわけもしやすい分、子供たちの反応も上々でした。
ざぼんじいさんが意地悪でやっていることを、まったく意地悪だとは受け取らずに、なんでも楽しんでしまうまあばあさん。ついには我を忘れたざぼんじいさんが、大事にしてきた自分の柿の木を切ってしまい…。
ざぼんじいさんがあまりに極端で分かりやすいキャラクターなために、読み終わると子供たちからは「欲ばるからやん!」とあきれた声が。その他には「柿ってそんなに美味しいんや…」「柿食べたくなった」という素朴な感想も聞かれました。
まあばあさんの様に、例え人に意地悪されてもそれを物ともせず、むしろ楽しんでしまうような生き方もある。そういう人の周りには、魅力を感じて人がたくさん集まってくる。そんなことを、何となくでもいいからこの物語から感じ取って欲しいな、と思いながら読んでいます。