小学館の日本名作おはなし絵本シリーズの一冊です。
名作や昔話を読むときはまずこのシリーズを選びます。
お話の最後に松谷みよ子さんの解説があるからです。
このお話は民族学者の野村氏が
山形県の鮭川村に住む二人のおばあさんから聞いた話だそうです。
こう聞いただけでわくわくしますね。
誰かの口から伝えられたお話で
その上に読み手を「う〜ん、そうだね。」と納得させてくれる
上質な民間説話です。
一時は貧乏神を置いて引っ越そうとした夫婦が
完全に情を移し、今後も貧乏のままだと分かっていても
貧乏神を守った”スーパーおおらかな心”に
娘たちが呆れることはありませんでした。
登場人物のセリフと飯野さんの絵がぴったりで
読む私もセリフ回しに力が入りました。