奴隷制度をなくそうと同じ志のもとに戦った
白人の少年シェルダンと
黒人の少年ピンクスに芽生えた友情が描かれています。
読みながらこの戦いの中にある矛盾を感じました。
同じ志を持って戦っているはずなのに
白人と黒人は別々に部隊を組んでいるようでした。
そして黒人の部隊には始めのころ武器も与えられず
素手や棒のきれはしで戦っていたとか。
後になって武器を与えられますが
おそらく白人部隊のおさがりだったのでしょう
とても古い銃だったとありました。
読む前は 奴隷制度の廃止=黒人差別の根絶…
そんな気持ちでいましたが
戦争に勝利し 奴隷制度が廃止となっても
(歴史を振り返れば分かりますが)
悲しいかな…黒人への差別はなくならなかったのです。
未来への希望を抱き入隊したピンクの気持ちを思うと
とても残念な結末でした。
残酷ですがこれが現実だし
アメリカの辿ってきた歴史なのですよね。
そして折りしも今年 アメリカ国民によって
黒人であるオバマ氏が大統領に選ばれました。
この問題を解決していく上で
大きな一歩を踏み出したであろうこの年に
ぜひ紹介したい本だと感じ
昨年度、5年生のおはなし会に持って行きました。
このおはなし会のあと
教室に絵本を一週間ほど置いていただいたのですが
たくさんの子どもが手にとってくれたとか(息子談)
紹介してよかったな…と思いました。