お母さんの喜ぶ顔を楽しみに、誕生日のプレゼントとして、お花を大事に大事に育ててきたトト。
病気のお母さんを励まそうと、毎日トトのお花畑からキレイに咲いた花を摘んでいったモグラの女の子。
せっかく育てたお花が毎日なくなっていくコトに、最初は怒っていたトトですが、結局は誕生日当日、最後に残った2本のうちの1本まであげてしまいます。
病気のお母さんを想うモグラの子の気持ちが、トトにはよく分かったのでしょうね。
それでも、誕生日パーティーで、皆がお母さんに素敵なプレゼントを贈るのを見ているうちに、自分の用意したプレゼント〜たった1輪の花〜が惨めに思え、悔しくて悲しくて泣き出してしまいます。
大きくて素敵な花束を贈るつもりだったのに・・・。
でもトトの話を聞いたお母さんはとても喜びます。
私だって、自分の子供のこんな優しい気持ちを知ったら、どんなに誇らしく感じるか・・・。
一生懸命育ててくれたお花も素晴らしいプレゼントですが、目に見えない物でも、お母さんには充分、嬉しい贈り物になったはずです。
本当に心温まる素敵なお話で、トトが泣き出す場面では、思わず読んでる私も涙してしまいました。
絵が可愛いので子供も好きですが、どちらかというとお母さんの方が感動してしまう作品かも知れません。
とても優しい気持ちにしてくれます。