「偕成社おたのしみクラブ」というシリーズからでいている児童書です。
最近気に入っている大島さんの作品。
子どもたちに薦める前に、まず自分が読もうと読んでいたら、家事をしているうちに子どもたちに読まれてしまいました。
上の子は作っといつの間にか完読し、下の子は私が家事を終えるまでに読み終えなかったのか、「面白いから、読んだら貸してね」って。
そうか、そうか。嬉しい反応です。
このお話は小学校5年生の圭太と小学校3年生の弟の広太が、ひと夏の間(夏休み)思い出の図書館バスを改造して、こっそり自分たちの秘密基地にしていく話です。
途中からは家出少年の中学生・順平も加わり、バスの中はとても賑やかになっていきます。
英国の児童文学などによくあるような、異世界に行ったり、不思議な体験をするみたいなファンタジーとかではなく、
すごく足が地についた、そういう場所さえあれば本当に、子どもたちが体験できそうな身近な物語になっています。
残念なことに我が家の子どもたちは作中の季節とはま逆の真冬に読んでしまいましたが、
もし、「これから読んでみたい」というお子さんがいましたら、ぜひ!夏休みに読んでみてください。
よりリアルに、物語を堪能できるかと思います。
出版社からのお薦め年齢は小学校中学年くらいから。
私も、そのくらいからが主人公たちと年が近いので、いいかと思います。上限は後から登場する順平と同じ中学生くらいかな。
順平の家出した理由が「塾の夏期講習に行きたくない」なので、共感できると思いますよ。
そして、私が特にこの本を皆さんにお薦めしたい理由は、「バスの図書館」が物語の舞台であること。
子どもの頃、私の住んでいたところは図書館が遠かったので、集会所の広場に週1回図書館バスが来てくれてたんですよ。
この本を読みながら、あのころのバスを思い出してしまいました。
もっとも、普通に循環していた図書館バスだったので、この物語のバスほど素敵ではありませんでしたけど。
今の子どもたちにも、圭太や広太たちみたいな経験をさせてあげたいな〜と、思いました。