親子で読みながら、ページをめくる度に笑ってしまいました。
ジャングルの中で迷子になってしまったサルの子を親切なチョウチョのおじさんが助けてくれるのですが、それがどうもトンチンカンなのです。
「ママはどのぐらい大きいの?」
と、聞かれて
「ママは、ぼくより大きいの」
と、答えたら、自信満々にママを見たと言って連れて行かれた先に、なんとゾウがいたりします。チョウに連れて行かれると、終始とんでもないママが現れるのです。もう、そりゃないだろうという生き物ばかりです。
何でそこまでトンチンカンなのだ、と思ったら・・・そう、チョウの親子は、全然似ていないのが当たり前だからなのです。それにしても、チョウのおじさんは、いい味出しています。
この発想に着眼し、この物語を書いたジュリア・ドナルソンさんは、すばらしいと思いました。
見開きいっぱいに、ジャングルの様々な生き物が登場し、細かいところまで楽しめます。なんといってもアクセル・シェフラーの描く明るく色彩の豊かなかわいい絵が、とてもトロピカルで、お話にすごくマッチしています。
そして、ママの胸に飛び込んで終わるラストもすごくほのぼのとしていて、とても微笑ましくて大好きです。