広島県に伝わるしょうと(ホオジロ)という小鳥が鬼退治するおはなしの再話。
稲田さんの再話ということでセレクト。
しょうとがお地蔵さんの耳穴に巣を作らせてもらい、
産んだ卵の子守を頼むのですが、
お地蔵さんはまんまと鬼たちにだまされ、卵を食べられてしまうのです。
しょうとは仇討ちに鬼の所へ行くのですが、
道中、どんぐり、かに、はち、うし、うすが賛同し、みんなで力をあわせて鬼を懲らしめるのですね。
これ、さるかに話とよく似た展開です。
愛らしい小鳥、しょうと(ホオジロ)が主人公というのも、
対比が面白く、興味深いですね。
語り口も、方言が練りこまれていて、雰囲気たっぷりです。
やはりこういったしっかりとした再話の昔話は、
耳で楽しんでほしいですね。