私はすごく面白い!と、思ったのですが、下の子は「ふつう」だそうです。中学年にはまだ少し難しいのかな?
ただの天才的科学者なのか、もともと魔法が使えたのか、
微妙な不思議さを持つ「うっかりものの魔法使い(おじさん)」が、
一応主人公です。
一応、というのは、途中からこの魔法使いに魔法をかけられた
「ねこ(もと馬)」の目線で、ストーリーが進んでいくからです。
どうして途中で主人公が変わってしまうか?というと、
作者の本業が劇作家だったからだと、(私は)思います。
お芝居が好きな人なら、このストーリー展開が、うんうんとうなずけませんか?(芝居にしたら、きっともっと楽しい舞台になると思います)
最後の方で、魔法使いのおじさんが、修理の終わった道具で猫にしていた馬を、何の連絡もなしにいきなりもとの姿(馬)に戻したシーンの、馬の驚きようといったら!!
私はめちゃめちゃこのシーンが好きです!
このお話は、1945年にロシアの幼年雑誌に発表され、
ロシアの子どもたちにはとても親しまれた作品だそうですが、
実際「絵本」になったのはつい最近で、やはりロシアの絵本作家、
オリガ・ヤクトーヴィチという方が絵を描いています。
この絵本を読んで初めて知ったことが1つ!!
ロシアの昔ばなしに出てくるあの「ペチカ」って、こういう形をしてたんですね〜。
昔ばなしによく、「ペチカの上に寝る」とかいう描写が書いてあって、私の貧弱な脳みそでは、どうしても普通のマントルピースしか思い浮かべなくて、あんなところにどうやって、寝るの?って、思ってましたけど、こういう形をしていたんですね〜。
色々な面で、面白い絵本でした。
でも、うちの子どもの反応を見ると、あまり小さいお子さんではこの絵本の面白さが分からないかもしれません。
高学年以上のお子さんにお薦めします。
読み語りなども、高学年以上がいいと思います。