スズキコージさんが描く絵と色彩って、とても独特で、好きな人は大好き、嫌いな人は受け付けないとはっきり分かれると思うのですが、私はどちらかというと前者です。なんか、東欧やロシアのイコン画を思い出させられる色調が私は好きなんですよね.. しかも、今回の絵本には、ロシア語の新聞の切り抜き?みたいなものが各ページに貼られていて、斬新でした。
私が、もし一人で森に住んでいて、金持ちじゃなかったら、果たしてどうしただろう?と置き換えてみると、やっぱり、この物語のおばあさんみたいに泊めたくないって思っちゃうだろうな。しかも現代みたいに、結構、猟奇的な事件とかが多発するような世の中になってしまったら、警戒を怠ることができませんからね。だから、このおばあさんがケチとか意地悪とは全然思いませんでした。
むしろ、この旅人が持っていたその長い釘は何の為に持ち歩いているの?という方に疑問がわき、もしかして、泥棒だったのかも?という気がしてきてしまう程です。勝手な私の妄想に過ぎず、スウェーデンに伝わる話を台無しにしてしまっているかもしれませんが、そんな印象を持つ話でした。