暗い雰囲気の絵で、手に取ることをしなかったのですが、
初めて読んでみてびっくりです。
おもしろすぎました。
こんな楽しい絵本があるなんて知らなかった。
今まで手に取らなかったことを後悔するほどでした。
「うろん」とは胡乱と書き、
疑わしいとか胡散臭いとかの意味があります。
ある日。ある一家の家にうろんな客がやってきます。
表紙の生き物です。
きちんとコミュニケーションをとることもなく、
意味不明なことをします。
でも家族は彼を追いだすこともなく、17年がたつのです。
不可解な絵もおもしろいのですが、
短歌調で書かれた文章もおもしろく、
最後の解説で、うろんな客が誰なのかがわかる。
これ、わからなくても楽しくて、
息子も楽しんでました。
猫を飼っているので、そういうものと重ねたようです。
誰かがわかったところで楽しいのは、
大人だけだとは思います。
でも、大人のための絵本と決めつける気にはなりません。
息子も楽しんでましたから。