レベッカ・ボンドさんの伝記絵本です。
全体的なお話をきちんと読んだのは初めてですが、読み終えて一番最初に感じたのは「この話、知ってる」という気持ちでした。
出版社が光村教育図書だし、もしかしたら学生時代使っていた教科書に載っていたのかもしれません。(そんな気がしてなりません)
「牛のハリボテで体を隠して写真を撮っていた人がいた」って、記憶がしっかりあるんですよね〜。
何より印象的だったのは、巻末の彼らがとった鳥の巣の写真や、彼らの行動記録のような写真でした。
まだまだ科学の発展途中で、カメラですらそれほど便利なものでもなかった時代に、キーアトン兄弟は「ただ好き」なだけで、こんな危険な格好をしながらも写真を撮り続けていたんですね。文字や絵で見ただけより実物の写真にはびっくりしました。
絵も内容もしっかりしていて読みやすかったです。
ちなみに作者のレベッカ・ボンドさんも、鳥の観察をするのが趣味だそうですよ。
そんなに難しことは何一つ書いてありませんが、主人公たちが好きなことを大人になっても続けていたという話なので、あまり年齢の低いお子さんより、小学校高学年以上、中学生・高校生のお子さんたちにお薦めしたいです。
特にジャーナリストや写真・出版方面に興味のある人、自然や鳥が好きな人たちにはとてもいい刺激になると思います。