たろうがお友達の家に、お誕生日のプレゼントを持って出かけていくお話。
道中、往来の激しい道で走ったり、信号が黄色なのに渡ろうとしたりするたびに、周りの誰かに「だめ、だめ、だめ」と注意されるたろう。交通ルールを身につけるというのが大きなテーマの絵本のようです。
小児科の待合室で何気なく手に取ったのですが、読んでいくうちに「あれ?」と、思いました。子供のころに何度も読んだことがある絵本だったのです。
どんな話だったのかはすっかり忘れていましたが、友達のお誕生日に「すみれの はなと、 おかあさんの つくった あいすくりーむ」を持っていくというのが、子供心にとても素敵なことのように思えてときめいていたことを思い出しました。
はらっぱに道が一本のびていて、向こうにお友達の家が見える場面が大好きだったなとか、鮮明に記憶がよみがえってきたのです。
横断歩道のないところを渡ろうとするときに、長年「横断歩道を渡れって注意される絵本があったような…?」という思いが一瞬頭をよぎっていたのですが、その謎も解けました。
大人になってすっかりその存在を忘れてしまっていても、小さいころに読んだ絵本はどこかで自分の一部分になっているのかもしれないなあと思います。
そして改めてこの絵本を見返してみると、絵がものすごくかわいいです。特に、お店や車など町の描写がたまりません。