なかなか すごいお話で びっくりしました。
長屋に、慎ましく仲良く暮らす夫婦と その子どもがいました。ところが、その幼い子どもが事故でいきなり亡くなってしまいます。それから二十年・・・。ぜんそくの発作で死の淵まで行った父親が三途の川から帰って来た時に 着物にくっついていたものは、なんと 毛むくじゃらの大きな手首!その手首は・・・。
気味悪さや、親子の情愛、大らかさ・・・いろんなものがいっぱい詰まったお話でした。絵も、そのようなものを とてもうまく表現しています。「テの助」の存在を、夫婦だけでなく、長屋の住人たちも ごく当たり前に受け入れているところがすごい。幸せの形はいろいろあるし、心の持ち方が大きいなぁ、と思いました。
それにしても、器用で、力持ちの手がひとつあると、とても便利ですね。