鮮やかに意表をついてくれる絵本、というのが私は好きなんだと思います。この絵本は、まさかの展開で、そのあまりの事態に驚きつつ大笑いしてしまいました。
「おいもはつちのなかでくらしています」という一文から始まり、かわいらしいさつまいもたちが、ご飯を食べたり歯を磨いたり、私たちと同じように暮らしている描写が続きます。なぜかせっせとトレーニングもしている?と思ったら、子供たちとの綱引きが始まり、あっさり負けてひっこぬかれ、あろうことか焼き芋にされてしまうのです…。
「ほくほくおいしい あまくておいしい いっぱいいっぱいたべました」って、本当に食べるんかい!?とびっくり。そしてその後の展開がまたなんとも大らかというか、なんというか。
予定調和でないお話がお好きな方にはおすすめです。
さつまいもたちの絵も愛嬌があってかわいいです。