吉田さんのこのシリーズは、アフリカ動物のことを知らない自分にとって、いろいろなことを知ることができるありがたい絵本です。
ライオン、ハイエナは別として、リカリオン、トムソンガゼル、バブーンと言われると何のことかわからないのですが、その習性や行動も合わせて照会してくれます。
この絵本では、ライオン、ハイエナ、リカリオンの狩りの姿を描いています。
空腹のライオンがハイエナのしとめた獲物を横取りします。「横取り」なんてと思いますが、背に腹はかえられない。
獲物をとられたハイエナは次の獲物を探します。
一方リカリオンは…。この絵本はリカリオンの狩りの姿が順番に説明されています。
頭脳的プレイとも思いますが、経験から得られた習性なのでしょうか。
獲物を捕ったものの、必要以上の獲物は現れたハイエナに譲ります。保管ということを知らないんですね?必要なものだけ得られれば、それ以上の欲はもたないのですね。
そして、リカリオンは獲物を食べながら、子どもたちに「おみやげ」を持ち帰ります。
鳥の「おみやげ」は知っていましが、リカリオンも同じことをするんだと驚き。
主役はリカリオンかとも思いますが、ライオン、ハイエナ、リカリオンそれぞれに存在感のある絵本でした。