数多くのベストセラーを世に輩出しているせな けいこさんの新作。
1960年代から作品を発表しているのですから、凄いの一言です。
お話は、ちいさなあめふりぐもが、遊んでいる3匹の猫のところに仲間に入れてもらおうとするシーンから始まります。
当然、雨が降り出すのですから、3匹の猫は逃げ出すのですが、その訳がちいさなあめふりぐもには分かりません。
子どもの世界でも良くある話ですが、なかなか解決策は見出せません。
逃げられる訳が分からいので、ちいさなあめふりぐもは、悲しくなってしまいます。
それが、エンディングでは納得の解決策を提示してくれるので、きっと読み聞かせして貰った子ども達はほっとすることでしょう。
和紙を千切った親しみ易い絵は健在で、くもや猫の表情も魅力的。
実に絵本らしい作品なので、安心して読み聞かせできると思います。