ぼくが見つけたへんてこな生き物・・・キルル。
キルル キルル
と、愛くるしく鳴く生き物は、
わに?とかげ?
あっ!小さな火をふいた。
もしかして、りゅう?
なんて可愛い生き物でしょう!
ぼくでなくても、出会ってみたい!
竜のことを知りたくて、図鑑で調べるぼく。
そして、おじいちゃんにも相談。
すると、意外なことが判明。
それは、キルルとおじいちゃんの出会いまで逆戻ります。
困っていたおじいちゃんを助けてくれたキルル。
そこで交わした約束。
おじいちゃんは、ずっと長い間忘れていました。
ぼくに見せられた時だって、「とかげじゃろ」って・・・
(それはないでしょう!?)と、何度も読んだ私も、
キルル同様悲しくなりました。
でも、おじいちゃんは思い出しました。
おじいちゃんの流した涙の粒・・・水晶みたいなまるい珠をかかえて、
ぼくとおじいちゃんの前からキルルは旅立っていく。
いつまでも、一緒にいたいのに・・・
ぼくと同じ気持ちでした。
でも、ぼくの手のひらから、キルルの言葉が伝わります。
「家に帰りたい。」と言ったのでしょうか。
それとも、「助けてくれてありがとう。」と言ったのでしょか?
それは、ぼくとキルルしかわからない会話だったけど、
きっと、心が通い合った瞬間だったのでしょう。
とても好きなシーンでした。
羨ましいと思いました。
素敵な出会いだけに、別れは悲しいもの。
切ないおはなしですが、何度も何度も読んでみたいと思いました。