「数える」がテーマのブックトークで選書してみました。
『MAGNUS MAXIMUS A MARVELOUS MEASURER』が原題。
物を測るのが大好きなおじいさん、マグナス・マクシマスが主人公。
もちろん、大好きが高じて、「なんでもはかります」状態なんですね。
だから、空の雲なんて序の口、そばかす、花びら、脱走中のライオンのしっぽやひげの長さだって。
ところが、肝心のメガネを壊してしまったので途方に暮れていると、
意外な体験をして、その心地よさを知ってしまうというわけなんですね。
もちろん、測ることは相変わらずですが、測ることを忘れるひと時を得たのです。
気の遠くなるような測定の世界に呼応するように、絵は実に緻密に描かれています。
測定器具や、人々の様子、ライオンの表情など、見どころいっぱいですので、
じっくり絵も楽しんでほしいです。
大人もしっとり感じ入るラストです。
小学校中学年くらいからでしょうか。