問答無用のパワフルな絵を作り続けるスズキコージさんならではの問題作です。
ただただ圧倒されるばかりなのですが、意外と確信犯的な遊びに思えました。
互いの国で正反対に発語する言語をもつ人たちが、争いを始めます。
翻訳したら、コミュニケーションが成立したら、これほどむき出しで感情的になることはないのかも知れません。
でも、多分自分たちを否定されているようにしか受け取れないのです。
かくして、両国は戦いの末に滅んでしまいました。
怪しげな鳥が両国を手に入れて、お話は終わります。
黒い怪鳥は、決して平和の象徴ではありません。