スイレンの花の咲く小さな池に、
かあさんあひると6羽のこどもが住んでいました。
ある日、かあさんあひるは思いました。
「どこかに、もっとずっと 素敵な場所があるはず。」
こうして、かあさんあひるは、荷物を持って、6羽のこどもたちを引き連れて、
ひょこひょこと歩いて旅に出ました。
それぞれが荷物を持ち、かあさんあひるを先頭に一列になって歩く姿は、
とても可愛いと思いました。
旅の途中、こどもたちは、それぞれの自分の居場所を見つけます。
こどもたちいっぴきいっぴき、個性があるように、
かあさんあひるが、それぞれに掛ける言葉が印象的でした。
ついに、かあさんあひるも、自分の居場所を見つけます。
いくつもの季節が流れた後、
なんと、こどもたちが、奥さんや旦那さん、孫を引き連れてやってくるのです。
その時のかあさんあひるは、幸せだったに違いない。
素敵だな〜と感慨深く浸っていると・・・
最後のかあさんあひるのとった行動は、意外なものでした。
正直、「え〜!」って思いました。
なんだろう…。いろいろ考えてしまいました。
本当にこれで良かったのかな?
やはり、ふるさとは、忘れられないところなのかもしれない。
ふるさとが、一番いいのかもしれない。
それにしても・・・
みなさん、考え方も育った環境も違うので、それぞれがそれぞれに感じることがあれば
それはそれでいいのかもしれない。
娘に読み聞かせをしましたが、とくにお母さん方に読んでもらいたい絵本です。
私は、結構エリック・バトゥーさんの作品は好きです。
独特な色彩感覚の持ち主だと思います。
見返しから、強烈な赤!なかなか真似できない配色だと思います。