息子におおうけの作品でした。
森で恐いものなしのオオカミにも苦手なものがあるんですね。
それが、ちいちゃいシャクトリムシだなんて。
背中を後ろに反りに反って、威張っているオオカミとしては、けっして誰にも見られたくないみっともない姿。
言い訳がましいオオカミの台詞に、イソップ童話を思い出します。
シャクトリムシの動きを表す“オイッチニ オイッチニ”に親子で大笑い。
しばらくの間、息子は「オイッチニ オイッチニ」を好んで使っていました。
手に汗握るハイイロオオカミとの終盤の格闘シーンの勝敗よりも、シャクトリムシ引き離し作戦に苦戦するオオカミに息子は惹き付けられていました。
シャクトリムシの棲みかのページでは、大興奮でひっくり返って笑っていました。
簡潔明瞭なテンポの良いきむら先生の文章と、ユーモアと迫力のある田島先生の絵のコラボレーションが素敵でした。
懐かしく笑いながら久々に読み、あの頃の楽しい時間を思い出しました。