種を拾ったシロクマのおうじさま。お城の庭にまき、毎日水やりをして、話しかけています。でも、木は花も咲かないし、実もなりません。「おうじさま もう木のせわを やめちゃいなよ」とみんなが言っても「でも、ぼく このきが すきなんだもの」と、一生懸命に世話を続けるおうじさま。そしてある日、きれいな花が咲き・・・
絵のかわいらしさと簡単な文章から、子供のために読み始めましたが、最後まで読んでみると、意外にも大人の心に響くメッセージを感じました。
実がならなくても、花がさかなくても一生懸命に木の世話をするおうじさま。
その理由は「このきが だいすきだから」
「好きだから頑張る」となんの見返りもなく頑張れるおうじさま」の気持ちがあたたかくなります。
そして、最後のおうじさまのメッセージ「おはなは いつか さくものさ。でもね、いつ さくかは、かみさまにしか わからないのさ」
物語をとおして、待つことやひたむきに頑張ることなど、子育てに通じるものがあると思いました。