いわむらかずおさんの絵本が好きなので選びました。
こちらは14ひきシリーズとは一味違ったタッチ。
優しさがにじみ出ているような絵です。
主人公はうさぎの赤ちゃん、ふうとはな。
ふうは風、はなは花からとった名前なんですね。
二人はお母さんと離れて初めて大きな牛と出会います。
初めての牛に、興味津々。
まじまじと見つめて、
「かお、おおきい!」とか「め、おおきい!」とか休むまもなく次々と、初めての発見が声になって出てきます。
子供の好奇心はほんとこんなふうに一直線ですよね。
ふうとはなの行動が可愛らしくって、お話を読んでいる声も自然とゆったり穏やかな声になりました。
娘は最後にふうとはながお母さんのおっぱいを飲む場面で、「赤ちゃんじゃないのになんで〜?」と不思議がっていました。『子どもだけで出かける』=『赤ちゃんじゃない』と感じたようですが、うさぎの赤ちゃんはお母さんとは別行動で、授乳の時だけ出会うんですね。それを教えると納得したようでした。
これもいわむらかずおさんの実体験があってからこその絵本なんだな、と実感しました。
和やかな気持ちにしてくれるとっても素敵な絵本です。