シリーズ全作、それぞれ家族を通しての思いやりの気持ちが感じられる構成で、絵も関西弁の会話もとてもマッチしています。
この運動会の話もいきいきとしていて、秋の運動会を待つお子さんにはぴったりな作品です。
私は、この「すいはんき(ジャーちゃん)」の視点から語られる場面で、こどもよりも、私自身が母親として得られたものが大きかった気がします。
主人公がすいはんきと一緒に、布団の中で語るシーンを読んで、ジーンときました。
甘えん坊(女の子の設定ですが…)のすいはんき、毎日、ごはんを炊いて、私たちに食べさせてくれる…。大きくなったのは子どもだけじゃなくて、私たち大人も同じこと。
親として、家事として、こどもにごはんを食べさせる…そんな日常の流れの中に、いっしょに力を貸してくれている仲間がいる…日常への感謝の気持ちを再発見しました。