「ないしょのおともだち」が“静”をイメージする作品だとすると、こちらは“動”をイメージする作品でした。
主人公のシャーロットちゃんは、自然環境に恵まれたところに住んでいるとっても元気な女の子。
子どもの持って生まれた個性は多種多様で、周囲の人間が矯正できるものではありませんね。
ましてや幼い頃というのは〔生きている躍動感〕いっぱいで、「この子は、こういう性質に生まれてきたんだなぁ〜」と見守るのが精一杯。
アウトドア派のシャーロットちゃんに届けられたエズメおばさまからの贈り物。
なんと、お人形!
綺麗な絹のリボン・レースがたくさんついたリネンのドレス・袖口もフリフリ。
シャーロットちゃんとこのお人形のミスマッチに爆笑です。
そして、シャーロットちゃんが、このお人形とどんな付き合い方をするのか、ドキドキしました。
私の想像を上回る激しいシャーロット式遊び方にお供するダリア(お人形の名前)の変わっていく姿に、「もうすぐエズメおばさまが来るのに、どうしましょう」と本気で心配しました。
そして、変わり果てたダリアを抱き上げ、口にしたおばさまの言葉に絶句。
なんて、素敵なおばさまなんでしょう!
とっさに、こういう“子どもの心”に近づき、言葉を選び話せる“人間としての品の良さ”に感動しました。
確かに、シャーロットちゃんはダリアとお友達としての距離はうんと縮めていましたものね。
変わり果てたダリアの姿は、シャーロットちゃんに愛されたあかしなのですね。