たしかに ぼくは ここにいるんだけど
そのぼくは ぼくじゃないみたいなんだ
ある日、ふとそう思い始めると自分の周りの物全てが違って見える。 好みも遊びも、そして今までの自分自身の存在までも・・・。 大人の階段を上り始めた一人の少年の心の成長をリアルに映し出した一冊です。 「もう 子どもじゃないんだ!」 という少年の心の叫びが静かに響いてきました。 子どもの頃(実はついさっきまでの自分)の がらくた(思い出の品々)を箱にしまい込んで、今までの自分を「いなくなった」とするこのストーリー展開には、「それは 寂しすぎるよ」と言いたくなるような、なんとも切ない思いでしたが・・・。 同著者の 「おとなになる日」とあわせて読んでみてください。 思春期を迎える頃の子どもには、共感できるのかも・・。