今まで読み聞かせの場で、この「ともだち」と「いちねんせい」を同じ扱いで選んでいました。
どちらも谷川さん・和田さんコンビで、詩と絵が絶妙の組み合わせで楽しく「もう一回読んで」と声のかかることもあります。
ただし、「ともだち」に対してのみ起こる子どもたちの反応に、戸惑いを感じることがありました。
共感・反発・納得・拒否などの呟きです。ただ詩の言葉やリズムや遊びに楽しむのではない姿勢があるのです。
子どもたちの心をザラッとさせ動かすようなのです。なぜでしょうか。
そうだったのか谷川さん!謎が解けました。絵本ナビの谷川さんへのインタビュー記事で!!
そもそも「ともだち」は詩の絵本ではなかったのです。谷川さんは、はっきりと「ともだち」は認識絵本として書いているとおっしゃっています。大人の学問への入り口の絵本なのだと。「ともだち」とは何ぞや・・・・これはもう哲学じゃあありませんか。
子どもたちにはちゃんと届いていたんですね。詩とは違うんだということが。
これからは、谷川さんが「意識的論理的に言葉をえらんで」作られたという「ともだち」絵本を読み聞かせる時は、こころして、じっくり丁寧に言葉を届けようと思いました。もちろん子どもたちの呟きに戸惑うことなく、そうだったのか谷川さん!と肯きながら。