少年どうぶつ合唱団に選ばれた、クマ、キツネ、アナグマ、ハリネズミ。
居残り練習で仲良くなった4匹は互いに自分の学校のことを話しますが、
やがて、先生の悪口の言い合いに。
雰囲気に押されて、ハリネズミも、わざわざ悪口を作っておしゃべりにあわせますが・・・。
森の守り神様に捧げる歌の練習ということで、
ハリネズミは自責の念に苦しみ、お許し塚で懺悔します。
子どもらしい無邪気な葛藤が素直で嬉しいです。
悪口を言ってみたいという気持ちもしっかりと受け止めた展開だけに、
ラストはこの4匹同様、清々しい読後感です。
やや長いお話なので、しっかり子どもたちに読んであげたいです。
学校の話が出てくるので、小学生以上くらいから共感できると思います。
飯野さんの絵はやや個性的なので好き嫌いがありそうですが、
今作ではその柔らかさがとてもいい雰囲気を醸し出していて良かったです。