7つのお話で構成された幼年童話。ちゅーりっぷほいくえん、ばらぐみのしげるを中心としたお話です。それぞれのお話でおもしろかったところを書き出しておきますね。
ちゅーりっぷほいくえん
70くらいある約束(決まり)の中で、今日もしげるは17回も約束を忘れました。それが本当に可笑しくて、娘も大笑い。
はなくそをなめました
うわばきを手にはいて、かおをなでました
かみのけについたかみくずを、ほうきではきまました
と、こんな具合です。
くじらとり
大海原へと航海を進めるほしぐみの船「ぞうとらいおんまる」。
「ぼくたちは いま どのへんにいるんだろう?」「もしかしたら あめりかのほうかもしれないよ」・・・ここで、さっと手を高く上げ、にこっと笑いながら拍手を送る娘。本当に「ぞうとらいおんまる」がアメリカまで来てくれたらいいね!
ちこちゃん
机の上に乗って怒られ、「だってちこちゃんが乗ったんだもん」と、繰り返すしげるに、先生は「それなら何でもちこちゃんのすることは真似するの?」と、ちこちゃんのワンピースを借りてきて着せてしまいます。するとどうでしょう?
子どもがよく使う言い訳ですが、こんなふうに懲りてくれるといいですね。
山のぼり
5つある山に子どもたちだけで行くことになり、先生と交わしたのは、「それぞれの山に生っているくだものを食べるときは、何でも1つだけ」という約束。ところが、しげるは、2つずつ食べてしまい・・・。娘は、「おなかが痛くなるよ〜」と心配しながら聞いていました。
そして、今日の遠足には、「おなかが痛くならないように」と、ちゃんと食べられそうな分だけ、お菓子を選んで持っていきました。しげるに学んだのかな?
いやいやえん
何でも、「いやだ、いやだ」のしげるは、ある朝、いやいやえんに入れられてしまいました。
ここでは、泣きたければ泣き、けんかをしたければして、好きなように過ごします。ちゅーりっぷほいくえんなら、みんな物置に入れられてしまうようなことでも、平気でします。でも、散々好き勝手をした後は、やっぱり「あしたになったら、ちゅーりっぷほいくえんに いくんだ。」
無理に押さえつけるのではなく、子どもの気持ちを尊重し、受け止めてあげることの大切が、生き生きとした子どもの描写から、自然な形で伝わってきます。