新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

いやいやえん」 ガーリャさんの声

いやいやえん 作:中川 李枝子
絵:大村 百合子
出版社:福音館書店
税込価格:\1,430
発行日:1962年12月
ISBN:9784834000108
評価スコア 4.73
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     7つのお話で構成された幼年童話。ちゅーりっぷほいくえん、ばらぐみのしげるを中心としたお話です。それぞれのお話でおもしろかったところを書き出しておきますね。


    ちゅーりっぷほいくえん

     70くらいある約束(決まり)の中で、今日もしげるは17回も約束を忘れました。それが本当に可笑しくて、娘も大笑い。

     はなくそをなめました
     うわばきを手にはいて、かおをなでました
     かみのけについたかみくずを、ほうきではきまました

    と、こんな具合です。


    くじらとり

     大海原へと航海を進めるほしぐみの船「ぞうとらいおんまる」。
    「ぼくたちは いま どのへんにいるんだろう?」「もしかしたら あめりかのほうかもしれないよ」・・・ここで、さっと手を高く上げ、にこっと笑いながら拍手を送る娘。本当に「ぞうとらいおんまる」がアメリカまで来てくれたらいいね!


    ちこちゃん

     机の上に乗って怒られ、「だってちこちゃんが乗ったんだもん」と、繰り返すしげるに、先生は「それなら何でもちこちゃんのすることは真似するの?」と、ちこちゃんのワンピースを借りてきて着せてしまいます。するとどうでしょう? 
    子どもがよく使う言い訳ですが、こんなふうに懲りてくれるといいですね。


    山のぼり

     5つある山に子どもたちだけで行くことになり、先生と交わしたのは、「それぞれの山に生っているくだものを食べるときは、何でも1つだけ」という約束。ところが、しげるは、2つずつ食べてしまい・・・。娘は、「おなかが痛くなるよ〜」と心配しながら聞いていました。
     そして、今日の遠足には、「おなかが痛くならないように」と、ちゃんと食べられそうな分だけ、お菓子を選んで持っていきました。しげるに学んだのかな?


    いやいやえん

     何でも、「いやだ、いやだ」のしげるは、ある朝、いやいやえんに入れられてしまいました。
     ここでは、泣きたければ泣き、けんかをしたければして、好きなように過ごします。ちゅーりっぷほいくえんなら、みんな物置に入れられてしまうようなことでも、平気でします。でも、散々好き勝手をした後は、やっぱり「あしたになったら、ちゅーりっぷほいくえんに いくんだ。」

     無理に押さえつけるのではなく、子どもの気持ちを尊重し、受け止めてあげることの大切が、生き生きとした子どもの描写から、自然な形で伝わってきます。

    投稿日:2010/04/15

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