明日はとっても嬉しい遠足!という男の子のワクワクがよく伝わってくる作品です。
準備は万端なのにいろいろ考えてしまって、あれも必要かも、これもどうかなと何度も起きてきたり、明日に備えて早く寝たのに、どうにもこうにも眠れなかったり。そんなワクワクって誰でも経験ありますよね!
我が家の子ども達は、あまり遠足を楽しみにするタイプではないので、遠足の前日には冷静ですが、大好きな家族寝台列車の旅の前日はこれに極めて近い状態になります。
眠れずに夜の町の状況を見る場面では、大興奮の前半とはうって変わって静寂が広がります。この対比が見事です。この時間を通ることによって、興奮も少し鎮まり、少し冷静になって次の日を迎えることが出来るのです。
ワクワク感いっぱいの中に静かな感動もあり、とても読後感の良い作品です。