私がこの絵本で気にいっているのは、始めのページにある韻をふんだ歌です。日本語訳のを読んだことがないのでわからないのですが、原書を見た時、すぐさま好きになりました。声にだしてよむと、気持ちがいいです。
さすが、センダックの作品だと納得がいきますが、この絵本の魅力はやはり絵です。少し大きめのページにセンダックの世界が雄大に広がっています。中でも猫の顔に変わっていく月と、ネズミの悪党が赤いハートと赤いダイヤの服を着ているのが、ある意味少し怖い内容の話を読みやすくしてくれています。マザーグースの絵本は哲学的すぎてわかりにくかったり、暗かったりしますがセンダックが親しみやすくしてくれています。