のろのろなぼくと、あわてんぼのわたしは、ともに山の上の石の上にいるという「はっぴいさん」に会いに行きます。「はっぴいさん」は、願いを聞いてくれるそうです。
石の上で待っていてもはっぴさんは現れません。あのこは、「君の願いは何?」と聞きます。ぼくは、「のろのろじゃなくなりたい。」という。ぼくも、「きみの願いは何?」と聞きます。すると、「どうしたら、あわてなくなるか聞きたかった。」と言います。
二人は、お互いにのろのろも、あわてるのも悪いことじゃない。
のろのろは、ていねい。あわてんぼうは、一生懸命。と笑います。
二人は、太陽を見てなんだか「はっぴいさん」に会えたような気になります。
読んだ後で、心がほんわかかしてきます。
人には、それぞれ得意なことと、苦手なことがある。それを補い合っていけばいいんだよ。と教えてくれているような気がします。
そして、今まで以上に太陽の温かさを感じます。太陽の光がページいっぱいに広がるところは、本当の太陽を感じます。
荒井良二さんの自由な感じの絵が、ストーリーにあっています。
気になるのは、あるページの隅に、戦車が描かれているところです。
どんなメッセージが隠されているのか??