「はっぴぃさん」は、困ったことや願い事をきいてくれるのです。
山の上の大きな石の上に、はっぴぃさんは時々やってくるのだそうです。
「わたし」は 自分があわてんぼうで悩んでいます。
「ぼく」は 自分がのろまで悩んでいます。
そんな2人が「はっぴぃさん」に会うために
山に登って、はっぴぃさんが現れるという大きな石を目指します。
やっと大きな石に辿り着いた時、
2人はお互いに「あの人は、はっぴぃさんに会いに来たんだな」と思います。
しかし、どれだけ待っても「はっぴぃさん」は現れません。
2人はそれぞれ、相手の願い事が何なのか、聞いてみました。
「僕は何でものろのろなので、
どうしたら のろのろじゃなくなるのか、聞きたかったんです」
「私はいつでも慌てるので、
どうしたら慌てなくなるのか、聞きたかったんです」
2人は相手に感想を述べます。
「のろのろなのは、丁寧だからだと思うよ」
「慌てるのは、何でも一生懸命だからだと思うよ」
どんな物事でも、考え方によって、よくもなり悪くもなるんですね。
もしかしたら、「はっぴぃさん」は 身近で自分を支えてくれる、
家族や友人のことを言うのかもしれないなあ……と感じました。