娘に読ませよう、というよりは自分が読むために図書館から借りてきました。
貧しいねずみの子のマシューが、美術館に行ったのを機に素晴らしい絵の世界に目覚め、絵描きになるというお話です。
親の期待を受けながらも、自分の本当に好きなことを見つけるマシュー。
我が子にも、マシューのように没頭できるものを見つけてほしいと思う気持ちと、平凡でいいから親の手の届くところにいてほしいと思ってしまう気持ち。親のいらない煩悩で子供の将来を決めてしまわぬように、と思いました。
ソファで読んでいると、横からのぞいた娘が「わあ、この絵本かわいい!」とひとこと。その時はお友達と遊んでいるときだったので、後から改めて一緒に読みました。
ストーリーは、どちらかといえば大人向け。でも、絵の好きな娘はとても惹きつけられたようでした。
絵の具でのびのびと描かれる、夢の中のページ。その中に、ちぎり絵のねずみたち。
屋根裏のみすぼらしいものが、色と形に彩られていく場面も素敵です。
子どもと一緒に、絵を描いてみたくなりました。
子どもが、どんなものに惹きつけられるかは、大人の予測の範囲ではわかりませんね。
やっぱり、レオ・レオニの絵の力は大きいんだなあと思わされました。