自分の生活と関連性のある絵本はすぐにお気に入りになる娘。今回はこの作品を読み、学校生活、友だちの様子に共感を得て「このお話、だ〜いすき!」と何度も申しています。
お話はトラの子、レオが主人公です。他の動物の子どもたちは、字が読め、名前が書け、絵も上手、食べ方もきれいなのに、レオはどれもできません。お父さんは心配し始めますが、お母さんは「この子は遅咲きなの、あとでりっぱな花が咲きますよ」とすべてを見透かしていました。
本を読んだり、字を書いたり、ベリーを食べたり……といったところが自分の学校生活と同じということで、娘はすごく喜びました。不器用でなかなか上手にこなせないレオが最後にお花に囲まれてすてきな笑顔を見せるところでは、レオと同じようにすてきな笑顔になります。
わたしは娘のクラスのアンソニーくんを思い浮かべていました。入学した日、ちょうど娘のお隣りに座っていた男の子です。鉛筆を握る、はさみを使うなど、目と手の連携を要する作業にあまり慣れていないお子さんかなという印象を抱いていたのですが、ある日、彼は本が大好きで、とてもたくさんの言葉が読めることを知り感心しました。当然のことながら、子ども一人一人、それぞれの分野で花開く時期は違うと再認識しました。
親は早ければ早いほど(安心できるから?)それがいいと思ってしまうらしいですね。でも、ゆっくりならゆっくりで、その間に学んでいること、経験していることもたくさんあると思うのですけれど、どうでしょうか。